車椅子の話

ティルトリクライニング車椅子

 

先日、ティルトリクライニングに座っている方のお話を少しさせていただいた続きです。

 

ティルトリクライニングはこの様な車椅子の事です。

 

 

 

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 座面の角度と背もたれの角度が変わります。

あとは、エレベーティングがあったり…

車いすの詳細はまた後日!!

 

 

 

車椅子の調整

 

その車椅子に座っているのは小柄な女性でフットサポートに足底がつかず

いつもブラブラしているのです。

 

そこで今回、膝下から足底までの長さを測って

フットサポートの長さと合わせてみました。

 

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フットサポートの長さ調整は

フットプレートの下にある六角を緩めると調整する事が可能です。

(車椅子により若干違いはあるかもしれませんが…)

 

 

足の長さとフットプレートの長さを

合わせることで足底接地でき、安定性の向上は見られました。

 

 

これで足がぶらぶらする事なく、車椅子での離床ができるだろうと思いました。

 

 

 

その後どうなった?

 

 

 

数十分後、その方を見に行くと…

 

 

なんとふくらはぎの裏に当てるサポートのところに足を乗せていたのです。

これでは、足の長さを合わせた意味がないではないですか。

 

 

では、なぜこの人は足を上げてしまうのか…考えました。

 

 

 

原因は??

 

 

 

それは車椅子のフットサポートにエレベーティングがついているからではないかと思いました。

 

 

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もともとフットサポートの角度が15度程度上に上がっている車いすでした。

もちろん固定されているので調整はできません。

 

ハムストリングスが短くなっているためエレベーティングがかかった状態では

ハムストリングスが伸ばされてしまいます。

 それに伴い、骨盤がハムストリングスに引っ張っられ骨盤後傾位となり前滑りしやすい状況になってしまいます。

 

 

そのため、座りにくさが生じているのではないか。

だから、自分で足をあげて座りやすい様に工夫しているのか…

 

 

だとしたら、フットサポートに足を乗せるのはあまり良くないのかな。

足の下に台などを置いて工夫した方がこの方にとってはいいのかもしれません。

 

 

 

まとめ

 

 

車椅子の構造や乗っている人をみて、その人の環境を見てみましょう。

なぜそうなっているのかを考えて、一つずつ問題を解決していけば何か見えてくるはずです。